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頑張るほど苦しくなる介護。元ケアマネが何度も見てきた「やりすぎ介護」の落とし穴

窓辺で湯気の立つお茶を手に、ほっとひと息ついている女性

「もっと頑張らなきゃ。」

介護をしているご家族から、この言葉を何度聞いたか分かりません。

仕事をして、家事をして、親の介護もする。自分の時間なんてほとんどないのに、「まだ私が頑張れば何とかなる」と、自分を追い込んでしまう方が本当に多くいました。

でも、16年以上介護の現場で働き、ケアマネジャーとしてたくさんのご家族と関わる中で、私が何度も感じたことがあります。

頑張りすぎる介護ほど、長続きしません。

そして皮肉なことに、良かれと思ってしたことが、ご本人の力まで奪ってしまうこともあるのです。

今日は、私が現場で学んだ「介護で本当に大切だったこと」をお伝えしたいと思います。

❧ ✿ ❧

おはようございます。うたです。中3・中1・小3の三姉妹を育てています。

① 介護サービスは「限界になってから」ではなく、「休むため」に使う

あるご家族は、毎月ショートステイを利用していました。

理由を聞くと、「その日は私が友達とランチに行く日なんです。」と笑って話してくださいました。

一方で、「まだ大丈夫です。」「私がやれば済むので。」と介護サービスを最小限しか利用しなかったご家族が、体調を崩してしまったケースも少なくありません。

介護は短距離走ではありません。何年も続くマラソンです。

だからこそ、休むことは甘えではなく、介護を続けるための仕事。私はそう考えています。

週に1回でもいい。美容室へ行く日。買い物へ行く日。ゆっくりコーヒーを飲む日。そんな「自分の予定」を、介護と同じくらい大切にしてください。

② 「もっとできるはず」ではなく、「今できていること」を見る

ご家族は、「昔はできたのに。」という気持ちを抱えてしまいます。その気持ちは、とても自然なことです。

でも、その期待が大きくなりすぎると、本人も苦しくなります。

私が担当した利用者さんでも、「今日は自分で薬を飲めた。」「デイサービスへ行く準備ができた。」そんな小さな成功を一緒に喜べるご家族ほど、穏やかな時間を過ごされていました。

介護は、「失ったこと」ではなく、「まだできること」を見つける仕事でもあります。

③ お金だけでは解決できないことがある

介護をしていると、「もっとお金があれば何とかなる。」と思うことがあります。

もちろん、介護サービスを利用するためにお金は大切です。でも、現場ではお金だけでは解決できない悩みもたくさん見てきました。

例えば、

  • 「これで本当に良かったのかな」という家族の不安
  • 本人が「誰かの役に立っている」と感じられる時間
  • 家族だからこその葛藤や罪悪感
  • 介護する人の心の余裕

これらは、お金では買えません。

むしろ、すべてを人任せにしたり、反対に家族だけで抱え込んだりすると、ご本人の生活の張りや役割が失われてしまうこともあります。

介護サービスは「全部やってもらうため」ではなく、本人らしい生活を支えるために使うもの。その視点を忘れないことが、とても大切だと感じています。

④ 「全部やってあげる」は、優しさとは限らない

介護を始めると、転ばないように。失敗しないように。疲れないように。と、つい全部手伝いたくなります。

でも、介護の現場では、「できることまで奪わないこと」をとても大切にしていました。

例えば、洗濯物を畳む。新聞を取りに行く。花に水をあげる。食器を運ぶ。そんな小さな役割があるだけで、人は「まだ自分にもできることがある」と感じられます。

全部やってしまうより、少しだけ「お願いする」。そのほうが、ご本人の笑顔につながることが多かったように思います。

⑤ 「一人で頑張る」が一番危ない

介護は、「家族だから頑張らなきゃ」と思いやすいものです。でも、一人で抱え込む必要はありません。

ケアマネジャー。訪問介護。デイサービス。地域包括支援センター。介護保険には、「家族を支える仕組み」もたくさんあります。

私はケアマネとして、「もっと早く相談すればよかった。」という言葉を、本当に何度も聞いてきました。

相談することは、弱さではありません。家族みんなが笑顔で暮らし続けるための、大切な選択です。

❧ ✿ ❧
おわりに

今、このブログを読んでくださっている方の中には、子育て真っ最中の方も多いと思います。

「介護なんて、まだ先の話。」そう思われるかもしれません。でも、親も私たちも、少しずつ年齢を重ねていきます。

子育てと介護は違うようで、実は共通していることがあります。それは、「一人で頑張りすぎないこと」。

家族を大切にしたいからこそ、まずは自分自身を大切にする。休むこと。頼ること。任せること。それは決して手抜きではなく、大切な人を長く支えるための力です。

介護の現場で私が何度も教えてもらったことを、今日は少しだけお伝えしました。

もし今、介護に悩んでいる方がいたら、今日だけは、自分のための時間を30分だけでも予約してみてください。

その30分が、明日も笑顔で家族と向き合うための、大切な一歩になるかもしれません。

あわせて読みたい本
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この記事を書いた人

もうすぐ50歳。3姉妹(小3・中1・中3)のお母さん。本業は動物研究員、元ケアマネジャー。老後のお金が足りないという現実を間近で見てきたから、わが子には早いうちからお金と向き合ってほしくてこのブログを始めました。失敗しながらも、正直に綴っていきます。

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