「習い事、何個させればいいんだろう」と春になるたびにソワソワしていたことがあります。
スイミング、ピアノ、英語、体操……チラシを見るたびに「うちの子、何かやらせなくて大丈夫かな」と。でも今、3人の娘を育てながらたどり着いた考えは、「正解の個数なんてない」ということです。
我が家では習い事の費用が家計を圧迫している感覚がほとんどありません。費用を制限しているからではなく、子どもたちが自分の余力をわかっていて、「あれもこれもやりたい!」という状況になっていないからです。今日は3姉妹のリアルをそのままお話しします。
- ✓費用や個数より大切にしていること
- ✓3姉妹それぞれの習い事のリアルな歩み
- ✓「やめたい」への向き合い方
- ✓子どもが自分で選べるようになる関わり方
まず、3人がどんな道を歩んできたかをご紹介します。
長女は中学1年生までダンスを習っていました。でも、テニス部と生徒会活動を自分で選んだことで、「ダンスは辞める」と自分から言い出しました。
やらされていたわけじゃないから、自分で判断できた。本人の中でちゃんと優先順位があったんですよね。
学習塾については「大学には行かない、商業高校に進みたい」という本人の希望があるので行っていません。かわりに、公立高校入試に向けた模擬試験(実力テスト)を毎月受けられる会に自分から申し込んでいます。これも長女が「これが必要だと思う」と言い出したことです。
子どもが自分で「必要なもの」を考えられるようになると、
親は選ぶのではなく、サポートする側に回れる。
次女は姉の影響でダンスを始めましたが、4年間続けた末に辞めることにしました。
理由が面白くて、「ダンス教室の仕組みがどこも好きじゃない」というんです。先生の振り付けを覚えるより、YouTubeで動画を見て、自分の好きなように真似して踊るほうが楽しいと。
辞めてから気づいたのですが、自宅の大きな鏡の前でダンスを踊る日常が増え、むしろ上手になりました。「教室の形が合わない」だけで、ダンスへの情熱は本物だったんですよね。
工作が好きで本人の希望で造形教室に通っていましたが、途中で「教室に行くより、家で自分で考えたものを作りたい」と辞めました。実は教室では絵が苦手だった次女。でもその経験がきっかけで絵が好きになり、辞めてからも自宅で人物画を描くことが趣味になったんです。
今では学校で絵に関する賞をたくさんもらい、行事や掲示物などの担当に選ばれることも増え、大きな自信につながっています。さらに工作への意欲も増し、三女もすっかり感化されて、二人で創作に没頭する時間が増えました。
「やめる」は失敗じゃない。
自分に合ったやり方を見つける過程なんだと思っています。
中学に入ってからは「運動もしたい」という気持ちが出てきてテニス部に入部。今は毎日楽しそうに活動しています。
三女はダンス教室と体操教室を体験しましたが、どちらも「なんか違う」という反応でした。無理に続けさせることはしませんでした。
しばらくして、本人から「泳ぐのが好きだからスイミングを習いたい」と言い出しました。「習わせる」ではなく「習いたい」が先に来た。だから今も楽しんで通えています。継続予定です。
最近は陸上部にも興味が出てきて、体験に行く予定です。次女の影響で創作も大好きになり、好奇心のまま動いている姿を見て、「いいな」と思っています。
習い事の話になると、費用の話がセットになりますよね。でも我が家の場合、費用が家計に大きな影響を与えていません。金額の上限を決めているわけでもなく、ただ子どもたちが「あれもこれも習いたい!」という状況になっていないんです。
なぜそうなったのか、振り返ると3つのことを意識してきたと思います。
-
1
体験をたくさんさせてきた
「やってみなきゃわからない」を大切に、色々な体験の機会を作りました。体験して「合う・合わない」を感じることが、自分の好きを見つける第一歩。たくさん体験することは、たくさん習い続けることとは違います。 -
2
強制したことがない
「せっかく始めたんだから続けなさい」という声かけはしてきませんでした。子どもが自分なりの理由を持って「辞めたい」と言ってきたときは、その気持ちをきちんと聞くようにしています。 -
3
「自分の余力」を子ども自身がわかっている
長女がテニス部と生徒会を選んでダンスを辞めたように、次女が「家で創作したい」と教室を辞めたように、キャパオーバーになる前に自分で調整できている。子どもが自分の気持ちを親に話せる関係があれば、取捨選択も自然にできます。
習い事を検討するとき、「何個させよう」より先にこんな問いかけをしてみてください。
- 「それ、どうしてやってみたいの?」
- 「体験してみて、どう感じた?」
- 「今やってることと、どっちが大事?」
子どもの「なんで」を引き出すことで、習い事が「親が決めるもの」から「自分で選ぶもの」に変わっていきます。最初は答えられなくても大丈夫。聞かれること自体が、子どもが自分の気持ちを整理する練習になります。
習い事は何個が正解か、という問いに、私なりの答えを出すなら——
「子どもが自分で選んで、自分で決めた数が正解」だと思います。
次女がダンス教室を辞めて、鏡の前で自由に踊るようになって上手くなった。造形教室で嫌いだった絵が好きになって、今は学校で賞をもらえるほどに。三女も感化されて一緒に創作を楽しんでいる。
「やめた」からこそ開いた扉がたくさんありました。費用をかければいい、たくさんやらせればいい、ということではない。体験を通じて「合う・合わない」を感じさせて、子ども自身が選び取っていく。そのプロセスを親が支えることが、いちばん大切なことなのかなと思っています。
まだ正解を探しているあなたへ。焦らなくて大丈夫です。子どもは、ちゃんと自分の道を見つけていきます。

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