高校受験まで、あと1年。
わが家は「塾に通わない」という選択をしました。
おはようございます。うたです。中3・中1・小3の娘3人を育てています。
長女が目指しているのは、地元の商業高校の推薦枠。推薦入試でいちばん大事になるのは、日々の積み重ねがそのまま映る内申点(評定平均)です。「受験生なら塾に行くのが当たり前」という空気はたしかに感じます。それでもわが家は、長女の中にすでに育っている自律のちからを信じて、家庭学習を軸にした1年をスタートさせました。
わが家の受験勉強は、ちょっと変わっているかもしれません。ハードな部活から帰ってきた娘は、まず泥のように眠ります。そして、まだ外が暗い早朝に起きて、シーンとした空気のなかで机に向かう。このスタイルは、わたしが「こうしたら?」と提案したものではありません。彼女が自分で何度も試して、いちばんしっくりくる時間にたどり着いた結果なんです。
今日は、そんな娘の姿を後ろから見守るなかで、わたしが「これは大事にしたい」と感じてきたことを、4冊の本を補助線にしながらまとめてみます。
まず、工藤勇一さん・青砥瑞人さんの『自律する子の育て方』には、子ども自身が学習スタイルを決めることの大切さが、脳科学の視点から書かれています。
鍵になるのが、メタ認知──自分の状態を一歩引いて見つめる力。親が勉強時間や方法という「答え」を渡してしまうと、子どもの脳は受け身のままで、自律の回路はなかなか育たないそうです。
娘が「一度寝てから、早朝にやる」と自分で選び取るまでには、たくさんの試行錯誤がありました。夜にがんばってみた時期も、休日にまとめてやろうとした時期もあって、何度もやり方を組み替えた末に、今のリズムに落ち着いたんです。その「選ぶ」プロセスそのものが、彼女の中の自律を育ててくれたんだなあと、いま振り返って思います。
ちなみに次女はまた次女でリズムが違うので、わが家では早朝にも深夜にもいろんな目覚まし時計が鳴り響いていて、それはもう大変です(苦笑)。同じ家の中でも、ちょうどいい時間は本当に人それぞれ。だからこそ、親が一律に「この時間にやってね」と決めるよりも、本人がしっくりくるリズムにたどり着くのを待つほうが、結果としてずっと長く続いていくんだと思います。
「早朝に起きて勉強する」と聞くと、ものすごい意志力が必要に見えるかもしれません。でも、ジェームズ・クリアーさんの『複利で伸びる1つの習慣(Atomic Habits)』を読むと、習慣化の真ん中にあるのは根性ではなく「仕組み」なんだとわかります。
「毎日1%の改善が、1年後には37倍になる」。推薦枠を狙う1年という長期戦のなかで、この感覚はとても心強い支えになっています。
娘の「部活後にいったん寝る」も、ただの休息じゃなくて、「脳をリセットして早朝の集中につなげる」ための大事な一部。夕食やお風呂のタイミングも、自然とそこに合わせて整っていきました。「がんばろう」と気合いを入れるんじゃなく、生活の流れそのものを学びやすい形に近づけていく。わたし自身も、ブログを書いたり本を読んだり簿記をしたり、自分が集中できるタイミングを見つけてそこに合わせて動くようにしているので、この感覚はとてもよくわかります。
アンジェラ・ダックワースさんの『やり抜く力 GRIT』には、「成功を決めるのは才能ではなく、情熱と粘り強さだ」と書かれています。
商業高校の推薦枠で大事になるのは、短期間の猛勉強ではなく、日々の授業や提出物をていねいに積み上げていく継続力です。周りの子が塾に通うなかで、自分で選んだ「早朝スタイル」を淡々と続けていけること。それ自体が、内申点という形でちゃんと返ってくるんだなと感じています。
塾で過ごす3時間より、自分で納得して続ける毎朝の3時間のほうが、長い目で見ると深く根を張る。「自分のやり方で大丈夫かな」という不安は、続けたという事実だけが少しずつ上書きしてくれるんですよね。
それでもときどき、「本当に塾なしでいいのかな」と心が揺れる瞬間はあります。そんなとき、中室牧子さんの『学力の経済学』が示してくれるデータは、わたしの背中を静かに押してくれます。
この本を読むと、わたしたちが「教育の常識」と思い込んでいたものが、必ずしもデータに支えられているわけじゃないと気づかされます。塾に通うこと自体が学力を保証してくれるわけではなくて、家庭の中に学ぶ習慣が根づいているかどうかのほうが、ずっと大きい。
そして、もうひとつ印象に残っているのが、「才能ではなく、プロセスを褒めるほうが子どもは伸びる」ということ。「頭がいいね」より、「毎朝起きて続けてるの、すごいね」のほうが、ちゃんと届く。データを知ることって、世間の声に振り回されないためのお守りみたいなものだと思うんです。「みんなが行ってるから」じゃなく、「うちの子にとってどうか」で選べるようになる。それだけで、ずいぶん心が軽くなります。
受験勉強の先に待っているのは、合格通知だけじゃないんだと思います。自分でリズムを見つけて、仕組みを整えて、淡々と続けていく。この1年で育つ「学び続ける習慣」は、商業高校に進んだあとも、その先の働く日々にも、ずっと彼女を支えてくれるはずです。
塾なしで歩く道は、ときどき心細くなることもあります。それでも、まだ街が眠っている静かな朝、ひとり明かりをつけて机に向かう娘の背中を、わたしは心から誇りに思っています。
親としてできるのは、彼女の自律の邪魔をしないこと。頑張りを声高に応援するのではなく、静かに信じて見守ること。「管理」ではなく「信頼」を真ん中において、日々の1%の積み重ねの先にある景色を、一緒に楽しみにしていけたらと思います。
あなたのおうちでは、どんなリズムで学びの時間をつくっていますか。
今日ご紹介した4冊
不安なときに、何度もページを行ったり来たりしている本たちです。よかったら手に取ってみてください。
・『自律する子の育て方』工藤勇一・青砥瑞人
・『複利で伸びる1つの習慣(Atomic Habits)』ジェームズ・クリアー
・『やり抜く力 GRIT』アンジェラ・ダックワース
・『学力の経済学』中室牧子
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- 「早朝スタイル」は親が提案したのではなく、娘が自分でたどり着いた
- 自律した学習は、「やれ」ではなく「環境と余白」から生まれる
- 結果より、自分で決めて動けた経験の方が、ずっと大切

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