「ママ、私たちの気持ちがわかったやろ?」
試験から帰ってぐったりしている私に、娘が言いました。
——ほんとうに、わかりました。
おはようございます。うたです。中3・中1・小3の娘3人を育てています。
この夏、わが家には受験生が2人いました。
ひとりは、高校受験を控えた中3の長女。
もうひとりは、私です。
仕事に関わる技術者の認定試験を、8月に受けることになっていました。
台所に立ったまま、テキストを読む日々
入社してからの1年は、職場で少しずつ勉強していました。
でも本番1か月前、7月に入ってからは、そんな余裕はありません。
家事の合間に、リビングのテーブルで。
お湯が沸くのを待つ間、台所に立ったまま。
そして21時をすぎて家事が一段落したら、ようやく机に向かう。
働きながらの勉強は、時間の切れ端をかき集める作業でした。
気づいたら、全員がリビングにいた
それで、不思議なことが起きたのです。
私がリビングで勉強を始めると、誰にも何も言っていないのに、娘たちも横に座って勉強を始めた。
中3の長女も、中1の次女も、小3の三女も。
夫はというと、なぜか読書を始めました(笑)
「勉強しなさい」とは、ひとことも言っていません。
ただ、私が必死だっただけです。
……とはいえ、美しい話ばかりではなく
正直に書きます。
リビングは、教科書とノートと文房具と学校のカバンで、どんどん埋まっていきました。
足の踏み場が減っていく部屋を見て、内心ちょっとイライラ。
「勉強してるんだから、片付けなさいとは言えない」というジレンマ。
しかも、私が集中しすぎて気づけば深夜。
顔を上げると、娘たちもまだ机に向かっているのです。
「もう寝なさい」
そう言っても、聞き耳を持ちません。
生活リズムが崩れる、と焦りました。
母が夜中まで勉強していたら、そりゃ子どもも寝ませんよね。反省。
試験当日、熊本の会場で
試験は、熊本市の会場でした。
慣れない土地で、大きな地震のニュースが頭をよぎります。
「今、揺れたらどうしよう」
そんな不安と、試験の緊張がまざったまま、席につきました。
——これ、受験生の子どもたちが毎回味わっている感覚なんだな。
問題を解きながら、ふとそう思いました。
「結果発表!!」
帰宅して、ぐったりしていたときのことです。
長女が、試験問題をAIに読み込ませて、採点を始めました。
明らかに、面白がっています。
「ママがいつも点数が低いって言うから。ママが点数悪かったら、めっちゃ言うよ!(笑)」
そして長女と次女が、もったいぶりながら、
「結果発表!!」
「……合格!」
「点数よかったね! おめでとう!」
ほっとしました。
でも同時に、悔しさも残りました。
あれだけ勉強したのに、思ったほど点数が伸びていなかったのです。
やったつもりでも、点にならない。
その感覚は、想像していたよりずっと苦いものでした。
「私たちの気持ちがわかったやろ?」
ぐったりしている私に、娘たちが言いました。
「ママ、私たちの気持ちがわかったやろ?」
「解答がマークシートなら楽チンだね」
完全に、上から目線です(笑)
でも、言い返せませんでした。
勉強しても結果が出ない悔しさ。
時間が足りない焦り。
試験前の、あのそわそわした感じ。
全部、この夏の私が味わったものです。
子どもたちは、これを毎回やっている。しかも「がんばりなさい」と言われながら。
この夏、私が娘の受験のためにできたことは、たいしてありません。
勉強を教えられるわけでもない。塾に行かせたわけでもない。
ただ、隣で自分の勉強をしていただけです。
でも、いま思うのです。
「勉強しなさい」より、隣で自分が問題集を開いているほうが、たぶん効く。
効果を狙ってやったわけではありません。私も必死だっただけ。
それでも、あの散らかったリビングは、忘れられない景色になりそうです。
散らかっていたのは、たしかにイライラしましたけれど(笑)
夏休みは、まだ始まったばかり。
この夏、あの景色をあと何回見られるでしょうか。
みなさんの家では、どんな夏が始まっていますか。

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